ステレオ写真の撮り方

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 ステレオ写真はカメラの歴史と同じくらい古く、非常に古い型のステレオ用カメラも存在するのですが、そもそもステレオ用カメラ自体中古カメラ屋をよく探さないと手に入らないので、下図のように使い捨てカメラを2個連結します。普通のカメラを使って、2回、ちょっと場所をずらしながら撮影してもよいのですが、使い捨てカメラは何と言ってもマルチフォーカスで、特定の距離にピントの合わないのがステレオ撮影にはかえって都合がいいのです。

セットのしかた

以前の撮影方法 なるべく自然な遠近感をつけるためには、2台のカメラのレンズ間の距離を、人間の両目の間の距離と同じ約6cmにします。最近の使い捨てカメラはどんどんダウンサイジングされてきており、単に真横に2台並べるだけで良くなったので、ステレオ撮影の面からしても結構なことです。かつてもう少し大きかった時代には、右図のように組み合わさなければ6cmにならなかったのですが、これだとシャッターを押すときにブレやすかったのです。

 ただし、レンズ間の距離が6cmと言っても、特殊な効果を狙うときは別です。例えば遠いところに見えるもの(風景とか)の遠近感を強調したい場合には、12cmにすると、半分の距離に近づいたのと同じ効果が得られます。また、小さいものを接写のように撮影する場合では、レンズ間の距離を縮めた方が都合のいいこともあります。


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Produced by Hideo Tsukamoto